メモリー

2013年7月8日

memory

 『 memory 』 Kato Emi / Sango Akane @Gallery K
〜「顔がない」とか「よく見えない」というのはなんとなく記憶に似ている〜
他人の記憶にお邪魔したようでいて、自分の記憶。過去の景色のようでありながら、未来の景色。不在のような感じでありながら、そこに在る。愛とエモーショナルの、すべての人の記憶。京橋の街並と千年猛暑とスコールとともに。

写真展4つ、最近。

2013年2月2日

kensyu
imai
kakuta
horino

 新津保 建秀 「\風景+」@代官山ヒルサイドフォーラム
 今井 智己 「Semicircle Law」@六本木TIG・フォトグラフィー/フィルム
 かくた みほ 「ダンスの話をつづけてよ」@代々木上原CASEギャラリー
 堀野 浩司 「いつか見た光」 @小伝馬町アイアイエーギャラリー

iia shozai

 1階の「 iia gallery 」さんの3つ目の展示・鈴木ノア『所在の記憶』へお邪魔した。100年位前にイギリス人が開発した「ブロムオイル印画法」という古典技法によるモノクロ写真13点。とても不思議な雰囲気と魅力を備えている。銀塩の銀をインクに置き換えるのだそう。うまくいったとしても1つに三時間くらいかかるらしく、勿論エディションも作れないだろう。森山大道さんの焼きのように、同じ物をプリントする事はできないので、その場合はやはり作品からまたネガを作るのだろう。

ついでとしてのGUCCI

2012年11月7日

moriyama

 大変急ぎだったので、小売店でファスナーを仕入れる。ユイットなき今、ベルクとクレッソニエールが新宿東口を訪れる際の楽しみである。ベルクの壁に、新宿といえばの、森山大道氏の『Mesh』展DMを見かけ、入場無料でもあるので、頭上のグッチへ。2003年の回顧展のとき、バイクか何かを大きく刷ったものがあったと記憶しているが、それよりももっと、ゴッホの絵の様に厚く塗られているような印象を受けるシルクスクリーンであった。三階の会場に、スタッフの方以外は私ひとり。

iia gallery

2012年10月17日

iia

hParkが入居しております、小伝馬町7ビルの顔・1階の「 iia gallery 」さんがオープンしました。写真専門の大変素敵なギャラリーで、オープニング企画は、曽根陽一さんの『Streetgazer』です。12:00-19:00で、月曜休廊です。馬喰町、小伝馬町、人形町、イースト・トーキョー散策と併せていかがでしょうか。写真が好きな私としましては、贅沢極まりない環境で嬉しい限りです。今後もとても楽しみです。

demand

 東京都現代美術館、トーマス・デマンド展。2005年、竹橋の東京国立近代美術館の「ドイツ写真の現在」展でも、印象に残っていたアーティストである。うっかり不勉強で、撮影する状況を厚紙で作り込んでいるとは知らなかったし、そう見ていなかった。すると途端に厚紙に見えてくるから不思議である。現実・虚構・ねつ造。人間の眼は誠に『「良い」加減』である。名和晃平さんの時と同じように、二週目にキャプションを配るという仕組みであった。

馬喰町 marking project

2011年9月11日

marking project

hParkも服で参加させていただいた「 馬喰町 marking project 」が、ほぼ一年がかりで形になり、明日2011年9月12日より都営新宿線馬喰横山駅・前方後方2つの改札の間に位置する壁面ギャラリースペースにて、約1ヶ月間プリントを展示致します。併せてウェブサイトも立ち上がっております。是非ご高覧下さいませ。
< 馬喰町 marking project >

芯地

2011年7月10日

padding
limartannex

七月文月最初の私塾通いの日であった。ジャケットのフォルムを構成するのに、非常に重要な役割を担う芯地づくりを教えていただいた。有り物(既製)ではなく、型紙に合わせたオリジナルの芯を使う事で、服がよりフィットし、より立体的に仕上がるのを助けてくれる。そしてまた、こういった作業も私を魅惑するもののひとつなのである。ウールの台芯と化繊のバス芯を合わせる。昔ながらの、馬の尾毛が緯糸に入ったバス芯(漢字表記ならば文字通り「馬尻毛」。先生による)も見せていただいたが、その毛の張りと言ったら、表地から飛び出してくる可能性が高いほどなので、あえて使用することもしなかった。ダーツ部分の縫製には、昔のものだという電動ミシンをお借りしたのだが、これが家庭用だと、なおかつ嫁入り道具的な立場のものだと聞くにつけ、驚かずにはいられないほど上等(高機能)のものであった。ボビンの構造も本格的で、それ故、昨今の一般的な家庭用よりも精度の高いジグザクステッチをかけられるし、縫う音がいかにも素晴らしかった。重量がとんでもないというのが、唯一欠点と言えばそうである。柔らかくソフトに。服の内側に向かうにつれ大きく大きく。そして体が動く事を考えながら。学生時代、カメラワークの教諭が「人間の眼は適当にできている」とおっしゃった。勿論、ここで言うのは「いいかげん(悪い意味での)」という意味ではない。「良い加減(良き補正をしてくれるという、その事をふまえる)」という意味の方である。ハ刺しの糸の引き具合なども、この適当さであるべきである。先生の仕事といい、昔のクチュールの裏側といい、まさにその言葉が当てはまると考える。これは、その哲学の表れが成せる業である。指針・標。
授業後、出来得る限り日陰を選びながら「 lim Art annex 」を訪れ、大沼茂一さんという方の写真展『 東京都 』を最終日にて観賞する。このエリアは、ブックショップ、ファッション、雑貨、アンティーク、パーツセンターなど、見所は沢山あるのだが、一刻も早く自部屋にてシャツの水分を絞りたく、急ぎ帰路についた。