小芝居集団コーンポタージュ 第六回本公演『なつかしい未来』を観劇。
1.机上の空論 2.私の抽斗 3.少年少女 4.君宛 5.男の更新 6.百年の孤独
開演前から、なつかしい未来という名の公演における、五つの演目のタイトルを目にするだけでも、すでに脳内ではサイエンスフィクションが始まっているようだ。現代に蔓延るデスクトップ上の空論から、観客はあっという間に主宰・石川ワールドへのログイン承認となった。主観と客観、他人と自分、子供と大人、個と全体、重要と瑣末、安心と不安、連続と非連続、語られることと語られないこと、強制と自発、記憶と忘却。保育園で配られたお絵かき帳に絵を描かず、ひたすらお気に入りの言葉を綴りに綴ってから25年目の、その言葉たちが媒介した、比類なき個性たちの融合によって、懐かしく新しいリベラル・アーツを根としたサイエンスフィクションが、「戻れはしないけど、あと少しで追いつける」という発明を公開した。