虫食い(容疑)

2013年1月4日

mushikui

 四季を通して、衣服を長期に渡って保管するには、不利な条件が出揃っている日本。仮に保管環境を完璧にコントロールしたとしても、今度は目に見えない微視的な汚れからハッキリクッキリの食べこぼしまで、虫食いやカビ発生の原因は枚挙に暇がない。動物繊維は虫害を受けやすい。日本で一番多いのは、年間三世代(条件によっては六世代)発生するイガと、年間一世代発生するヒメマルカツオブシムシだということで、前者の産卵期は5・7・9月頃、後者は4〜6月である。ともに成虫は5mmほどだというのだが、私は見た事がない(と思う)。寡聞にして疎いので、勉強したいと考えているところだが、虫害を受けない為にはやはり防虫剤の使用という事になるのであろうか。よく見かける某有名防虫剤を見てみると、成分はエンペントリン、フェノキシエタノール、スルファミド系などと書いてある。一方、書物などには、ナフタリン、樟脳、パラジクロールベンゾールなどとあるが、何が何だかさっぱり分からない。今ならば化学の授業も興味深く聞けたかもしれない。ともかく注意する事は、防虫剤を2種類以上併用しない方がいいという事。ガスが溶融して水分を出し、シミとなったりするらしい。また、ガス化した防虫剤は空気より軽いので、箪笥やケースの中でも、底ではなく服の上に置くのが良い。半年くらいで、必要であれば交換すべきであるが、上記のような理由から、同じ種類のものが良いという事になる。そして、防虫剤の種類によっては、プラスティックを溶かすものもあるので、衣装ケースのみならず、服のボタンやバックルなどでも気を付ける必要がある(この点では、殺虫効果は小さいながらも、樟脳は無敵)。最後は酸素。酸化により服は劣化する。であるので、真空パックや脱酸素剤などを通気性の無い容器で使用する。清潔さ・乾燥・整形(アイロンや収納方法)・防虫・低温が大切なポイントとなる。

服用ブルーム

2012年12月27日

fukuyou

 ほうき草を編み上げた「服払い」。帰宅したら、編み上げ部位を握り、ほうきの腹の部分で撫でつけるようにして服を払う。ほうきの先端は、縫い目や繊維の中に入り込んだ埃や糸くずを払う場合に使う。獣毛の洋服ブラシと違い、静電気が起こらない。こまめな手入れと休養で、美しさと服の「持ち」が全然違ってくる。帰省土産。