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私塾通い。自分が進めているジャケットの補正と切り躾打ち直しをしながら、その問題点は分かったところで、別に先生に見せていただいた「 とあるパターンオーダーのための、ジャケット試着時の事例 」写真から、着用者の体に対して、服がどのような問題点を有しているかを考察するという機会が大変勉強になった。以前教えていただいた概論が、些少ながら身に付いている事が嬉しくもあった。かつては、見えていなかったものが見える、その人にしか見えない景色を捉えられる視力というのは、服づくりに限らずとも非常に重要な能力であり、根拠である。サイズは着用者に合っていて、構造バランスは平均的なジャケットを、しっかり正しく肩に乗せて羽織り、真っすぐ立った状態を、できるだけ真っすぐな構図で前後左右から撮影したものである。一番大きな要のバランスから見ていき、はっきりした問題がすぐに分かりやすい好例とも言えたが、とはいえ、きちんと分析する事はそうそう容易い事では勿論無い。前と後ろ、左と右、上と下等々で様々な問題が同時多発的に起こっているが、第一段階としてまずそれらを認識し、つづいて実際にそれら数々共存する問題を効率よく(蛇足的な欠陥が生まれぬためにも)最小限の手数で補正する方法の選択と実行には、また別の難しさがあるだろう。まさに絶対的に経験がものを言う仕事である。服づくりを勉強し始めた頃は、街ですれ違う人々が着ている服のフォルム・色彩・構造の面白さや分量だけを見ていたが、今では着心地に影響する服の乗り方をも注目するようになっているし、また、見えるようにもなった。背広を始めとして、日本における各アイテムの呼び名には諸説あるのは周知の事だが、先生が天皇陛下とのお話から当時調べられた「チョッキ」については、岩波の広辞苑にはこう書いてあるのを拝見した。「チョッキ(jaque フランス・ポルトガル)洋服の上衣の下に着る短い胴着。(以下省略)」ここではポルトガル語と思われる外来語をそのまま読んだパターンが想像せられる。ちなみにという事で調べられたという、以下についても拝見した。「ズボン(jupon フランス)洋袴。(以下省略)」こちらの方が、より読みやすい。